Pete York
Birth Name : Peter York
Born : 15 Aug. 1942 (Redcar, Yorkshire, England)

ピート・ヨークは1942年8月15日、英国ヨークシャのレッドカーにて誕生。学生時代にスクールバンドでドラムズを始め、卒業後はバーミンガムのジャズバンドでプレイしていた。スペンサー・デイヴィスと面識があったことから、63年にスペンサー・デイヴィス・グループのドラマーに誘われ翌年プロデビュー。グループ在籍中の67年にはスティーヴ・ウィンウッドと共に、エリック・クラプトン&ザ・パワーハウスに参加している。スペンサー・デイヴィス・グループにはウィンウッド兄弟脱退後も残留し、68年まで活動を共にしている。エディ・ハーディンと組んだキーボードとドラムズのデュオであるハーディン&ヨークは、69~73年までに Tomorrow Today など3枚のアルバムを制作しヨーロッパで人気を得た。彼らはディープ・パープルの前座を勤めたことから、ピートはジョン・ロードやイアン・ペイスとの親交を深め、ジョン・ロード繋がりでは、74年にミュンヘンで行われた Rock Meets Classic コンサートや、アルバム Sarabande に参加している。また72年にはピート・ヨーク・パーカッション・バンドを結成し、ジャズロック寄りのアルバムをリリース、73~74年にはスペンサー・デイヴィス・グループを復活させている。この時期はジャズ・ドラマーとしての活動も盛んで、73年にはドイツのジャズ・サックス奏者クラウス・ドルディンガーのパスポートに参加、ブライアン・オーガー、ジョニー・グリフィンらとも共演した。また76年から80年代初頭にかけてクリス・バーバー・バンドのツアーに同行、アルバム Swing Is Here ではトラミー・ヤング、ジョン・ルイスらと共演している。
80年代になるとピート・ヨークは、スティーヴ・リチャードソン、メル・ソープ、ロジャー・マンからなるメンバーで自らのバンド、ピート・ヨークス・ニュー・ヨークを結成、ジャズロック風のアルバムをドイツのレーベルから数枚リリースしている。またブライアン・オーガー、クリス・ファロウ、コリン・ホジキンソン、ジョン・ロード、ズート・マネーほか、メンバー入れ替わりのオールスターバンド、オリンピック・ロック&ブルーズ・サーカスを結成しツアーを行なっている。1984年にドイツに活動拠点を移すとテレビ番組の制作にも携わり、特に音楽プログラム Superdrumming シリーズは好評を博した。内容はビリー・コブハム、イアン・ペイス、コージー・パウエル、サイモン・フィリップスら大勢のゲストをスタジオに招きドラムテクニックを披露するもので、ピート自らもホスト兼プレイヤーとして彼らと共演している。この番組は87年~90年まで全4シリーズ(ラストはフライブルクでのライヴ)続いた人気プログラムに成長しDVD化もされている。その後は自ら率いるオールスターバンドによるツアーや、ハーディン&ヨーク、スペンサー・デイヴィス・グループとしての活動などを経て、近年はドイツのジャズミュージシャンであり映画監督や俳優などもこなす、ヘルゲ・シュナイダーとも交流している。