アルヴィン・リー & マイロン・ルフェーヴル
1973年作、アルヴィン・リーとマイロン・ルフェーヴルのデュオによる唯一のアルバムで、カントリー・ロックの名盤として評価が高い。スティーヴ・ウィンウッドはタイトルナンバーほか4曲でピアノをプレイしているほか、ジム・カパルディ、リーバップ、ロン・ウッド、ミック・フリートウッドらも参加。またジョージ・ハリスンが So Sad を提供し「ハリ・ジョージスン」の名でスライドギターを弾いている。
アルヴィン・リーは英国ノッティンガム出身。1960年からバンド活動を開始し62年にレオ・ライオンズとジェイバーズを結成、66年にテン・イヤーズ・アフターと改名し翌年デビューアルバムをリリースした。アメリカでのライヴ活動で次第に知名度を上げ、ウッドストック・フェスティヴァルにおける I’m Going Home の速弾きパフォーマンスでも大きな話題を集めた。その後も精力的にアルバムをリリースし続け人気を得るが、次第に異なる音楽スタイルを求めるようになり、73年にマイロン・ルフェーヴルとデュオを組んだり、ジェリー・リー・ルイスが多くのゲストと共演した The Session Recorded In London に参加している。また74年にはソロ名義のライヴ盤 In Flight をリリースしている。
マイロン・ルフェーヴルは米国ミシシッピ州ガルフポート出身で、1920年代からサザン・ゴスペルを歌い継ぐグループ、ザ・ルフェーヴルズの家系に生まれた。ルフェーヴルが17歳の時に初めて書いた曲 Without Him は、エルヴィス・プレスリーによりレコーディングされている。68年にソロ名義のゴスペル・アルバムをリリース、翌年にはアラン・トゥーサンのプロデュースで、ゴスペルの要素を取り入れたロックアルバム Mylon, We Believe をリリースした。70年にはアトランティック・レコードと契約し自身のバンドを結成すると共に、70~80年代にかけてリトル・リチャード、エリック・クラプトン、エルトン・ジョン、デュアン・オールマンなど多くのミュージシャンと共演している。