ビリー・フューリー
英国のリヴァプール出身。1959年にファーストシングル Maybe Tomorrow をリリース、60年代前半までに Halfway To Paradise や Jealousy など多くのヒットを放ち、ナンバーワンを獲得することはなかったが、ザ・ビートルズに匹敵する24枚をUKチャートに送り込んだ。本作は73年公開の映画「マイウェイ・マイラブ」のサントラ盤で、本編はデヴィッド・エセックス、ローズマリー・リーチ、リンゴ・スターが主演。ビリー・フューリーは「ストーミー・テンペスト」というシンガー役で出演しており、ザ・フーの Long Live Rock などを演奏、バックにはキース・ムーンやグレアム・ボンドの姿もある。サントラ盤はLP2枚組でA~C面にオールディーズを収録、D面にデヴィッド・エセックスやビリー・フューリーらの曲を収録している。72年10月のNME誌は、このD面にピート・タウンゼンド、ロン・ウッド、ジャック・ブルース、スティーヴ・ウィンウッドらが参加していると伝えている。またデヴィッド・エセックスも自らの伝記 Story で、スティーヴが本作で演奏していると語っているようだ。海外ファンサイトの考察によると、ビリー・フューリーの That’s All Right Mama と Get Yourself Together のオルガンはスティーヴの演奏である確率が高く、また What Did I Say でピアノを弾いている可能性もあると指摘しているが、演奏者クレジットがないので確実とはいえない。
【参考】ザ・フーの年代記 Anyway Anyhow Anywhere: The Complete Chronicle of the Who 1958-1978 によると、サントラ用の Long Live Rock のセッション・メンバーは、ビリー・フューリー、キース・ムーン、ピート・タウンゼンド、グレアム・ボンド、ロン・ウッド、ジャック・ブルース、ジョン・ホーケンとなっている。同曲もこのサントラ盤のD面に収録されている。