アイジャーマン
ジャマイカ出身のルーツレゲエ・ミュージシャンで、本名はトレヴァー・サザーランド。10代の頃にキングストンでジョー・ヒッグスからヴォーカルの指導を受け、13歳で初のシングル Red Eyes People をデューク・リード・プロダクションにて録音した。17歳で家族と共に英国に移住し、ジャマイカ系バンドのヴァイブレイションズに加入、ウィルソン・ピケットやビリー・スチュワートと共演する機会もあった。1966~69年にはザ・ユース名義でシングルをリリース、ジミー・ラフィンやオーティス・レディングの曲をカヴァーしている。アイジャーマン・リーヴァイに改名したのは、72~74年の投獄期間中にラスタファリ運動の影響を受けて改宗した時で、その後リリースされた諸作品はこの思想を伝導する内容になっている。ラスタファリ運動はアフリカ回帰主義を奨励するジャマイカの宗教的思想運動で、ボブ・マーリーらのレゲエ音楽によって全世界に波及した。76年にシングル I Am A Levi と Jah Heavy Load をリリースし、同年リコ・ロドリゲスのアルバムに参加したことからアイランド・レコードと契約した。アイランドでは2枚のアルバムを制作しており、78年リリースのファーストアルバム Haile I Hymn と、翌年のセカンドアルバム Are We A Warrior に、スティーヴ・ウィンウッドは参加している。クレジットに詳細はないが、海外ファンサイトのリスニングベースの考察によると、ファースト収録の I’m A Levi、セカンドの Moulding と The Church のオルガンがスティーヴである可能性が高いという。ただ両作品がレコーディングされた時期にスティーヴがジャマイカに居たかは疑わしく、オーバーダブによる参加もあり得る。