ピエール・ムーラン
フランスのアルザス地方出身のパーカッショニスト。著名なオルガン奏者の父と音楽教師の母を持つピエール・ムーラン(メルリン)は主に両親から音楽を学んだ。ソフト・マシーンのデヴィッド・アレンとギリ・スマイスによって、1969年にフランスで結成されたゴングは、活動期間は長期に渡りメンバーが入れ替わるごとに作風も変化している。ムーランは73年にゴングに加入、75年に主要メンバーがバンドを離れると翌年のアルバム Gazeuse! から実質的なリーダーとしてバンドを率いることになる。78年からピエール・ムーランズ・ゴングの名前を使い始め、81年の活動休止までジャズロックやフュージョンの方向性を強く打ち出していった。またゴングでの活動と並行して、73年6月に Tubular Bells のプレミア・ライヴパフォーマンスでパーカッショニストとして演奏して以来、70~80年代にかけてマイク・オールドフィードのツアーやアルバムにも参加している。本作はピエール・ムーランズ・ゴング名義による初のアルバムで、ゴングの名を冠しているが実質的にはソロアルバムといえる。スティーヴ・ウィンウッドはタイトル曲でキーボードとミニモーグを弾いており、マイク・オールドフィールドやミック・テイラーも参加している。