ロビー・ロバートソン
カナダのトロント出身。1959年にロニー・ホーキンズのバックバンドであるザ・ホークスに、後のザ・バンドのメンバーと共に加入した。ホーキンズはロビー・ロバートソンのギタリストとしての才能を高く評価すると共に、ロバートソンの作品2曲をレコーディングしている。65年にはボブ・ディランのバックバンドに抜擢されツアーに同行、ロバートソンはディランの信頼を得ていたギタリストだった。68年にバンド名をザ・バンドに改名しアルバム Music From Big Pink で単独ユニットとしてデビュー、76年の解散までバンドを率いて全盛期を築いた。またソロ活動としては、ニール・ダイアモンド、トム・ペティ、ヴァン・モリスン、坂本龍一らの作品に、プロデューサーやギタリストとして参加すると共に、マーティン・スコセッシの映画音楽や、ネイティヴアメリカンの伝統音楽を紹介するテレビ番組のサントラ制作などにも携わっている。本作はロビー・ロバートソンの13年ぶり5枚目のソロアルバムで、エリック・クラプトンが全面的に協力しており、リズムセクションにはピノ・パラディーノとイアン・トーマスを起用、スティーヴ・ウィンウッドは、セロニアス・マンクの言葉を引用した The Right Mistake など3曲でハモンドオルガンを弾いている。ロバートソンのインタビューで、スティーヴがレコーディングに参加した経緯について触れており、その部分を要約すると「エリックとロンドンでセッションを行っていた際、数曲でキーボードを入たらどうかと思ったんだ。エリックはスティーヴ・ウィンウッドに電話をしてくれて、彼がロンドンにいることが分かったのでレコーディングに参加してもらった。スティーヴは何曲かで素晴らしいオルガンをプレイしてくれたよ」と語っており、共演はクラプトンを通じて実現したようだ。