サンディ・デニー
英国ロンドンのウィンブルドン出身、英国のフォークロック・シーンを代表する女流シンガーとして高い評価を得ている。祖母がトラッドソングの歌い手だった影響もあり、アートカレッジ在籍時からフォークソングを歌い始めていた。在学中だった1967年に Alex Campbell And His Friends と Sandy And Johnny の2枚のアルバムに参加、同じ年にフォークバンドのストローブスに誘われて All Our Own Work を録音した。このアルバムにはサンディ・デニーの代表曲のひとつ、Who Knows Where The Time Goes の初期ヴァージョンが収録されている。68年にジュディ・ダイブルの後任としてフェアポート・コンヴェンションに加入、名盤の誉れ高い Unhalfbricking を含む3枚のアルバム制作に携わった。シンガーとしてのみならず、ソングライティングの才能も発揮していたデニーは、より自由なスタイルでの音楽活動を求めてグループを脱退し、70年に将来の夫となるトレヴァー・ルーカスらとフォザリンゲイを結成した。同年にリリースしたバンドと同名のアルバムは、トラッドナンバーをアレンジした名曲 Banks Of The Nile や秀逸な自作曲を含む傑作となった。その後ソロ活動に転向、フェアポート・コンヴェンションへの再加入を挟み4枚のアルバムを制作したが、78年に階段からの転落事故による脳内出血が原因で命を落とした。スティーヴ・ウィンウッドは76年録音のソロ4作目に参加しており、One Way Donkey Ride でエレクトリックピアノとオルガンを弾いている。またスティーヴの海外ファンサイトは、Gold Dust とCD追加曲の Easy To Slip、Still Waters Run Deep でも、オルガンを弾いている可能性があると指摘している。