サム・ムーア
米国フロリダ州のマイアミ出身。1961年にデイヴ・プレイターとヴォーカル・デュオを組み、サム&デイヴとしてデビュー。スタックス・レーベルから Hold On I’m Comin’ や Soul Men などのビッグヒットを連発し、60年代に黄金期を築いた。81年にデュオを解散した後はソロとして活動を開始、ウィルソン・ピケット、ドン・ヘンリー、ルー・リード、ジュニア・ウォーカーらとの共演もある。本作はサム・ムーア初のソロアルバムで、エリック・クラプトン、スティーヴ・ウィンウッド、ポール・ロジャーズ、ブルース・スプリングスティーンらとのコラボレイションを実現している。音楽雑誌ストレンジデイズ掲載のインタヴューによると、8割は実際の共演ではなくファイル交換によるオーバーダビングで完成させたという。スティーヴは Ain’t No Love でデュエットし、全編に渡りハモンドB3オルガンを弾いているが、そのパートはウィンクラフト・スタジオでオーバーダブされた。また海外の音楽サイト About Classic Rock のインタヴューで「二人の声が似ていてどちらが歌っているのか分からない時がありますね」という質問に対し、サム・ムーアは「(プロデューサーの)ランディとまさにそれを狙ったんだ!」と笑いながら答えている。スティーヴは自分のヴォーカルヒーローのひとりにサム&デイヴの名を挙げている。