ショーン・フィリップス
米国テキサス州フォートワース出身。独特の感性を持ったシンガーソングライターで、フォークやクラシックからの影響も強い。また12弦ギターを弾きこなすギタリストでもあり、シタールには早い時期から興味を抱いていたようだ。60年代はアメリカやロンドンのフォークミュージック・シーンで活動し、セッションプレイヤーとしてドノヴァンの数枚のアルバム制作にも貢献、1970年のワイト島音楽祭ではザ・ビートルズの Lovely Rita を歌っている。70年代は主にアマルフィ海岸の景勝地ポジターノで作曲活動を行っていた。デビュー作 Contribution は、60年代末にロンドンのトライデント・スタジオにて録音された。詳細なクレジットはないがトラフィックのメンバーはこのセッションに参加しており、スティーヴ・ウィンウッドは For R.F.K., J.F.K., And M.L.K. でピアノを弾いていることが、ショーン・フィリップス本人への確認で明らかになっている。またサードアルバムの Faces には、69年3月にロンドンのトライデント・スタジオにて録音した Parisien Plight II が収録されており、スティーヴがオルガンで参加している。フィリップスはこのセッションを回想し「なんて凄い少年なんだ!リードラインと伴奏だけでなく同時にベースペダルも弾いている!」と、当時のスティーヴがオルガンを巧みに操る姿に驚嘆した発言を残している。近年はポール・バックマスターのプロデュースによるアルバム No Category を2002年に、初のライヴ盤 Living Contribution を07年にリリースしている。