ジュリー・コヴィントン
英国ロンドン出身の女性シンガーで女優としても知られている。カレッジ在学中の1967年に、デヴィッド・フロストのテレビ番組で歌ったのが初舞台で、70年代にはミュージカル Godspell や演劇 Plenty などに女優として出演した。76年のテレビドラマ Rock Follies への出演を契機に、ミュージカル Evita で印象的に使われた Don’t Cry For Me, Argentina を録音し、UKシングルチャートのトップを獲得した。ミュージカル出演のオファーもあったが断っている。本作は71年リリースの The Beautiful Changes に続くセカンドアルバムで、プロデューサーのジョー・ボイド人脈のミュージシャンがバックを固めている。選曲が魅力的で、リチャード・トンプソン、サンディ・デニー、ジョン・レノン、ケイト・ブッシュ、アンディ・フェアウェザ・ロウらの曲を収録している。スティーヴ・ウィンウッドの Let Me Make Something In Your Life(アルバム Steve Winwood に収録)も選ばれており、ジュリー・コヴィントンが感情豊かに清楚に歌っている。スティーヴは同曲を含む3曲でオルガンを弾いており、サンディ・デニーの当時の未発表デモ、By The Time It Gets Dark のカヴァーも話題になった。CDにはリトル・フィートとアリス・クーパーのカヴァーを追加、この2曲は77年にリリースされたシングル両面曲である。